孔子ってだれ?
何をした人?
というか、論語ってなに?
そんな「孔子&論語」初心者に
「論語絵本」はオススメです
「論語絵本」について
「論語絵本」(森 華 著、京都新聞出版センター)
2011年4月19日 初版発行の本です。
著者の森華さんはイラストレーターで、本書のイラストも描かれてます。
本書は「論語絵本」というだけあって、イラストに孔子の言葉が乗っかってる感じ。
というか、本当に絵本です。
絵本のように読み進めることができる本書。
「孔子ってだれぞ?」「論語ってなんぞ?」という方や、
わたしのように、孔子の言葉を少し(よく聞く「子曰く、(先生がいった)」というやつです)ぐらいなら聞いたことがある方にはオススメです。
「子曰く、(先生がいった)」を少し聞いたことがあるというのか・・・・・・? ですけど(笑)
論語の入り口
ざっくり、「論語」は「孔子」という人が話したことを「孔子」の「弟子」がまとめたもの。
小さな表現のちがいこそあれ、「論語」のことはこんな感じで説明されているところが多いと思います。
「温故知新」は聞いたことがありませんか? わたしのように意味を知らなくても(笑)
本書では「温故知新」をはじめとする、「孔子」のありがたい言葉の意味がわかります。苦痛なくして。
そんな「論語」の入り口にぴったりな本が「論語絵本」です。
ちなみに「温故知新」ですが、本書ではこのように紹介されています。
子曰く、
故きを温ねて新しきを知れば、
以て師と為るべし。
先生がいった
「古いものごとを見つめなおして
新しい知恵に気づけるならば
人をみちびけるだろう」
(「28ページ」から)
「温故知新」の意味を知るには、じゅうぶんではないでしょうか?
巻末のふろくがいい
巻末には、「この本に出てきた人たち」「孔子絵年表」「論語のふるさと」というふろくがあります。
ふろくの中でも「この本に出てきた人たち」がいいです。
「この本に出てきた人たち」には、登場人物の名前、出身国や孔子との年齢差が書いてあります。
また、その人に関係があるページはどこか、この人は「こんな性格で、こんなことをしましたよ」という説明書きが一人ひとりイラスト付きで紹介されています。
「こんな性格の人だったら、こんな感じかな」というイラストで親近感がアップ。
そして、「この人こんな性格の人だったのね」と「その人に関係があるページはどこか」で読み直せるのは便利でした。
「ああ、孔子にケンカを売った子路というお弟子さんは、こんな言葉でたしなめられてるのね」みたいに。
本書は、サクサクっと読み進めることができるので、1ページごとに深くは考えませんでした。
なので、読み返すときにふろくは役に立ちました。
まとめ
「孔子」や「論語」に興味があっても、けっこうハードルが高かった「孔子&論語」
図書館で「孔子ほにゃらら」「論語ほにゃらら」のようなタイトルの本をパラパラとめくり「うげっ!」となりました。ずいぶんと。
本書は、「先生はこんなことをおっしゃったのね」を知るにはじゅうぶん。
はじめて「論語」を知るにはじゅうぶんな本でした。
読みやすくしているのは、やっぱりイラストです。
「素朴な」といったら怒られるかもしれませんが、素朴でなつかしさを感じるイラスト。
「虎をボコボコにした弟子の子路が、虎をおんぶして黄河を渡っているイラスト」なんか最高でした。(ちなみに45ページです)
著者曰く、「長い解説抜きで孔子の理想をつかんでいただくために、最も適切だと判断した単語を用いて訳しました。」と。
おかげさまで、一度も「うげっ!」とならずに楽しく完読させていただきました。