【要約】「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学」Cis(著)を読んだ感想

実用書

著者であるcis(しす)さんは、2000年に300万円で投資をはじめ、今の資産は230億円あるそうです(本書は2018年発行)

普通の人が230億円を投資で稼いだ。というと浪漫がありますが、本書を読むとcisさんは普通の人ではありませんでした。

というのも、cisさんは、小学生のときに仮想通貨を発行して駄菓子をもらい、

中学生のときにはパチンコ店に出入りし、1日7000円の期待値で戦い、

高校生になると、代打ちに日当を払いパチンコで200万円貯金し、

大学生のときの貯金額は2000万円になっていたそうです。

こんな人が周りにいましたか? いませんよね。笑

だから、230億円を投資で稼いだと読んでも、「ああなるほど」と思いました。

ただ、逆にここまですると230億円投資で稼ぐことができる可能性も……と考えると浪漫があるかもしれません。笑

本書には、投資初心者や投資凡人にも参考にできそうな考え方がありましたので、忘れたくない考え方をアウトプットしたいと思います。

 



上がっている株を買う。下がっている株は買わない。買った株が……

基本は「順張り」

今現在買われていることで上がっている、売られていることで下がっているというのは明確な事実としてそこにある。であればマーケットの潮目に沿って行動するのがいちばん勝つ可能性が高い。

上がっている株を買う。下がっている株は買わない。買った株が下がったら売る。

14ページ、15ページから

株価が上がるのは買おうとする人が多いから。

株価が下がるのは売ろうとする人が多いから。

どちらの多いからにも何らかの理由がある。けれども、その何らかの理由を「100%これだ」ということはできない、とcisさんはおっしゃっています。

ですから、マーケットの潮目には逆らわない。潮目の変わり目をいち早くキャッチすることによって、今の資産を築いたとおっしゃっています。

上がり続ける株は上がり、下がり続ける株は下がる

株はそもそも確率のゲームではないのだから、「バランスはとれないのが当然」と思っておいたほうがいい。

上がり続ける株は上がり、下がり続ける株は下がる。

17ページから

確率論や統計学の定理に「大数の法則」というものがあるそうです。聞いたこともないですが。

「大数の法則」は、回数が増えると、現実値は理論値に近づくというものだそう。

たとえば、コインを投げたときに表が出る確率と裏が出る確率は2分の1だとしても、回数が少ないうちは表が続いたり裏が続いたりすることはよくある。でも、コインを投げ続けて投げる回数が増えると次第に裏と表が出る回数が平均化されるというものだそうです。

cisさんいわく、株は平均化されてバランスよく「表ばかりでない」「裏ばかりでない」とおっしゃっています。

「今は上がっているけど、いずれ下がるはず」と思いがちだけど、その考えは「いずれバランスがとれるはず」とイメージしているだけ。「永遠に上がり続ける株なんてないから、いずれ下がるはず」と考えてしまい、いつ反転するかという予想を立てるのは間違い。

たしかなのは、今上がっているという事実。どこまで上がるかなんて誰にもわからない。

だから、勝手な予想はしないで、上がっているうちは持っておくのが基本だそうです。

ちなみにcisさんは、2度目の押し目で売ることが多いそうです。

投資でもっとも大切なのは効率

相場をやっている限り、持っているお金の量が力になる。

投資家でうまくいっている人ほど、投資以外のお金の使い方は守備寄り。

種銭をなくしたら大きい勝負はできなくなり、大きな勝ち方もできなくなる。

ぼく自身は大きく勝てる勝負を見つけて、できる限り全財産に近い額をぶっこむのがいちばん効率がいいと思っている。

だから値動きの激しい銘柄を狙うし、そこで勝負できるお金を最も大事にしている。

95ページから

総資産7億円の友達が5億円の家を買い、残りの資産が1億円ちょっとになったことがあったそうです。

cisさんいわく、「そんな非効率なことをするのは、ありえない」ということです。

「1億円稼いだら600万円なら使っていい、1000万円は使いすぎ」

これぐらいの比率がcisさんの感覚だそうです。

cisさんが絶好調のとき、抜け毛の量がハンパじゃなかったと本書に書いてありますが、全財産に近い額をぶっこんで勝負をしていたことを考えると納得できます。

逆に言うと、これができないと大きな勝ち方はできないということになりますが、わたしには無理です。

株で一番たいせつなのは迅速な損切り

株で一番たいせつなのは迅速な損切り。

失敗から逃げてはダメで、失敗は当然としていかに最小にとどめるか。

26ページから

「ナンピンは最悪な買い方」だとcisさんはおっしゃっています。

上がっている株を買い、上がっている株は持ち続け、下がったら売るのが大原則。ナンピンは逆になっている。上がると思って買った株が下がる失敗は、どんな株の達人でも避けることができないから仕方がない。

まずいのは、自分の失敗、敗北を認めることができないこと。ナンピンは失敗しているにもかかわらず掛け金を増やすという点で矛盾している。

ここでやるべきなのは、失敗を認めて迅速に損切りすること。

失敗を認めず、粘り腰で何とか逆転勝ちできないかという発想がナンピン。逆転勝ちすることもあるが、場合によっては一撃で死亡してしまうこともある。

だから、失敗から逃げるのはなし。株で一番たいせつなのは迅速な損切り。

ちなみにcisさんは、明確な損切りのラインはもうけず、値動きを見ていて今よりも1時間後には下がっていると思った瞬間に売るそうです。

株で勝っている人、みなさん言いますもんね、「迅速な損切りが大事」って。

「1時間後には上がっているはず」と期待して、迅速な損切りはなかなかできませんが、心にとどめておきます。

損切りした株がまた上がりだしたときに買えるか

買った株が下がり損切りしたとして、そのあと損切りをあざ笑うかのように上がりだしたとき、上昇株として買うことができるかどうか?

27ページから

損切りしたときに「買ったのは間違いだった」と自分の敗北を認め、そのあとで自分が売った値段よりも高い値段でまた買うと「売ったのは間違いだった」のダブルパンチ。これは認めたくない。笑

cisさんは、気にせずに平気で買うそうです。

わたしには無理かも。女子に「付き合ったのは間違いだった」と別れを切り出しておいて、ちょっと可愛くなって目の前に現れたら「別れたのは間違いだった。また付き合ってくれないか」って言わなきゃいけないってことですよね。たぶん、わたしには無理かも。笑

この試練をクリアできるcisさんはすごいです。

1500万円を数倍にするチャンスは無数に転がっている

総資産額が1500万円以下ならば、それを数倍にするチャンスは無数に転がっている。

RPGでレベル1をレベル10にするみたいなもので、誰でもできる。

そしてそのヒントを本書にたくさん入れたつもりでいる。

5ページ

株の勝ち方は、活字になって多くの人の目に触れた瞬間に優位性を失い、役に立たなくなってしまう。

けれど、本書がもっと根本的なところで役に立つものになればいいと思うと、cisさんはおっしゃっています。

わたしは、本書を読んでいろいろと参考になることを学ばせていただきましたし、勉強させていただいたことは、2022年でも通用すると思っています。

それとは別に、本書を読んで株式に対するモチベーションがアップしました。

株の勝ち方を学ぶのも良し、モチベーションアップをねらうのも良し。

みなさんも本書を読んで、1500万円を数倍にするチャンスのヒントを探してみてはいかがでしょうか。

いまえださく
いまえださく

以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。