「こういう場面ではこう話せ!」のような、話し方のテクニックが紹介されている本ではないです。
人前でうまく話すテクニックというよりは、人とうまくコミュニケーションをとり人間関係を円滑にする方法が本書には紹介されています。
本書を読んで覚えておきたいと思った、以下の三つについて書きたいと思います。
- 「話すな聞け」が大前提
- 「人は誰もが」三原則
- 拡張話法と3つのリアクション
「話すな聞け」が大前提
話すな聞け
この「話すな聞け」が本書の大前提です。
話し方は「聞き方が9割」なんて項目もあるほどです。
なぜ聞くことが大前提なのか?
次の見出しの「『人は誰もが』三原則」から紹介していきます。
「人は誰もが」三原則
「人は誰もが」自分のことが一番大切であり、自分に一番興味がある生き物である。
「人は誰もが」自分のことを認めてほしいし、自分のことを理解してほしいと願っている。
「人は誰もが」自分のことを理解してくれる人を好きになる。
人と話をするときに考えるべき基本が、この「人は誰もが」三原則です。
なんとなく、わかりますよね。だって、みんな自分大好きだもん(笑)
ちなみに本書では以下のように説明されていました。
「集団写真を見るときに、真っ先に何を見る?」
「自分の顔でしょ」
うん、そう。納得(笑)
人は誰もが自分のことが一番大切であり、自分に一番興味がある生き物である
相手の名前を覚える
人は誰もが自分のことが一番大切です。その大切な自分の名前を何度も呼ばれると、自分が受け入れられた感じが伝わり、安心感や親近感を抱きやすくなります。
相手の名前にフォーカスすることは、相手の存在にフォーカスすることと同じこと。初対面の相手とも一気に心理的な距離を縮めることが期待できます。
人は誰もが自分のことを認めてほしいし、自分のことを理解してほしいと願っている
相手に関心を寄せる
「この人はどんな人で、どんなことに興味があるのだろう?」と相手に関心を寄せることが、相手を理解するファーストステップです。
相手を観察して、相手が求めているものは何かを真剣に探す。これが大事。
真剣に相手の欲しいものを探していれば、その気持ちは態度にあらわれて相手にも伝わります。
人は自分のことを理解してくれる人を好きになる
人は笑わせてくれる人よりも、一緒に笑ってくれる人が好き
人は楽しいときやうれしいとき、その楽しさやうれしさを周りの人に伝えたくなります。
そのようなときに、「あははは。それはおもしろいですね。それでどうなったんですか?」と共感し話を広げると、「この人は、わたしと一緒に楽しんだり喜んだりしてくれる人なんだな」と相手は感じます。
「一緒に楽しんだり喜んだりしてくれる人」は、言いかえれば「自分のことを理解してくれる人」なので、相手に好かれます。
拡張話法と3つのリアクション
拡張話法
拡張話法とは、話し方のテクニックです。
- 感嘆
- 反復
- 共感
- 称賛
- 質問
この5つの流れで相手の話を広げるのが目的です。
たとえば、以下のように話を広げていきます。
わたしカレーが好きなんですよ
わー!
カレーいいですね♪
僕も好きなんです♪
相手の話に「わー!」(1.感嘆)とあいづち。
「カレーいいですね♪」と(2.反復)
「僕も好きなんです♪」の言葉をそえると(3.共感)
カレーはスパイスをたくさん使って自分で作るんですよ
自分で作るんですか?すごい!
ちなみにカレーって、どんなスパイスを使うんですか?
「自分で作るんですか? すごい!」と話をつなげると(4.称賛)
さらに「ちなみにカレーって、どんなスパイスを使うんですか?」と続け(5.質問)
ターメリック、クミンやコリアンダーシードなどを使います
へー! いろいろなスパイスを使うんですね
教えてくださってありがとうございました。勉強になりました
「教えてくださってありがとうございました。勉強になりました」で締めくくると、相手は「また、この人と会って話したいな」と思ってくれます。
相手の話を聞くときにやりたい3つのリアクション
自分が(カレーに)関心を寄せていることを、相手に伝える効果的な方法があります。
相手の話を笑顔で聞き、
自分の感情を言葉に乗せて、
身振り手振りを使ってリアクションをする。
これら3つのリアクションを拡張話法に取り入れると、さらに効果的!
参考にします
最後に、話し方をうまくする目的は?
- 「話すな聞け」が大前提
- 「人は誰もが」三原則
- 拡張話法と3つのリアクション
この3つは覚えておきたい。
覚えておいて、もっともっと話すことがうまくなりたいです。
話し方がうまくなれば、家族や配偶者、友人や職場などの身近な人たちとの人間関係をもっと円滑にすることができるはずです。
また、会話がうまくなる方法の一つに「大好きな人との会話の時間を増やす」というものがあります。
身近な人たちが大好きな人たちばかりとは限りませんが、身近な人に大好きな人がいる確率は高いと思います。
ですから、身近な人たちと話すことによって、人間関係を円滑にしながら、会話がうまくなれるという一石二鳥が狙えます。
簡単な言葉でとても理解しやすい(なんとなくひらがな多めな)本書。
本書の内容を参考にすれば、身近な人たちと笑顔で話すことができる時間や確率が増えると思います。