本書のはじめに「この本は8歳でも80歳でも誰でも読める」と書いてあります。
たしかに、挿絵がたくさん入った絵本のような作りになっているので8歳でも読めます。
また、字が大きいので老眼の方にもやさしい。
本書を短い言葉で表すと、人生を豊かにするヒント集といったところでしょうか。
本書の内容は、ぼくとモグラ、キツネと馬が旅をする道すがら、人生を豊かにするヒントがちりばめられるというもの。「あそこへ行って、ああだ」とか、「こんなことがあって、こうだ」といった波乱万丈はありません。
あらすじは、ぼくとモグラ、キツネと馬が旅をした。だけなので、あらすじを使って読書感想文を書くのは難しいと思います。
ただし、本書に書いてあるヒントが素晴らしいです
(というか、ケーキが好きなモグラの言葉がとても良い)
ですから、本書に書いてある人生を豊かにするヒントを読んで、読む前と読んだあとで自分の考えがどう変わったのかを書くのであれば、本書は読書感想文を書く題材として成立すると思います。
ですが、個人的には、読書感想文は関係なしに読んでいただきたい。本書は人生を豊かにするヒントや名言が必ず参考になると思うので、ぜひ読んでいただきたいです。
そんな本書の素晴らしいヒントや名言を忘れないようにアウトプットしたいと思います。
いちばんの時間のむだは?
ぼくがモグラに「いちばんの時間のむだはなに?」とたずねます。
するとモグラは「じぶんをだれかとくらべること」と答えます。
モグラ、かっこいいです。
ただ個人的には、良い比較というのはありなんじゃないかな、と思っています。
たとえば、自分よりもレベルが高い人と比べて「あの人いいなー。うらやましいなー。わたしも、ああ、なりたい」「もっと頑張らなきゃ!」と思うのはあり。
また、自分がキツイときに「あの人よりは、まだマシ。恵まれている」「だから、まだまだ頑張れる!」と思うのもあり。
このような良い比較は個人的にありだと思います。
ただし、「あの人いいなー。うらやましいなー」で終わらせる、悪い比較はなし。
悪い比較は、劣等感を感じて自分に自信がなくなりますから。
まさに、モグラさんが言った、いちばんの時間のむだは「じぶんとだれかをくらべること」になってしまいます。
おおきくなったら、なにになりたい?
モグラがぼくに「おおきくなったら、なにになりたい?」とたずねます。
ぼくの答えは「やさしくなりたい」
「やさしくなりたい」は、なにになりたい難しいランキング、ベストスリーに入るほどの答えだと思います。
そして、なにになりたい素敵ランキング、ベストワンの名言だと思います。
小学生の時の卒業文集に書きたかった。笑
人にやさしくすると、返報性の法則で自分にやさしさが返ってきます。
また、人にやさしくすると、オキシトシンが分泌されて、ストレスが解消されたり、幸福度が増して良いことづくめ。
科学的にみても間違ってはいないと思います。
うまくいかないときは、ケーキをたべよう
ぼくがモグラに「すきなことわざは?」とたずねます。
モグラは「うまくいかないときは、ケーキをたべよう」と答えます。
さらにぼくが「やりなおしたら、うまくいくの?」とたずねると、「いっつもうまくいく」とモグラは答えます。
甘いものを食べて仕切り直し。
一度引いて、いろいろと詰まってごちゃごちゃした頭の中をリセットする方法は、とても効果の高い方法だと思います。
ただ、血糖値が上がりにくい炭水化物を選びたい。笑
いままでにあなたがいったなかで、いちばんゆうかんなことばは?
ぼくが馬にたずねます。
「いままでにあなたがいったなかで、いちばんゆうかんなことばは?」
馬は答えます。
「たすけて」
大切なものがあればあるほど、責任を重く感じるのは当たり前のことです。
そして、責任感が強いこと、人に迷惑をかけないことなどが美徳とされていますよね。
煉獄さんよろしく、与えられた責務をまっとうするのは素晴らしいことです。
ただ、何でもかんでも「自分で何とかしなければ」と考えたり、「人に頼んだりするよりは、自分でやった方が楽」と考えたりするのは、結果的に身体や心に大きな負担を抱え込んでしまいます。
どうしてもできないことや、自分の手に余ることを誰かにゆだねる。
これは、責任感の強い人や人に迷惑をかけてはいけないという気持ちが強い人にとっては、覚悟が必要です。
ですが、やるべきことができない自分を責めずに、「たすけて」と人にゆだねることができる勇気を持ちたいですね。
さいごに
人生を豊かにするヒントの一部を書かせていただきました。
本書には、まだまだ紹介しきれない良い言葉やヒントが紹介されています。
なので、ぜひ一度、本書を手に取っていただいて、できれば、読書感想文が書けるぐらい読み込んでいただきたいです。
本書は、ほとんど絵本です。字が大きくて集中すれば30分で読めます。
人生を豊かにするすために、ケーキが好きなモグラさんに会いに行ってみてはいかがでしょうか。
以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。