【あらすじ・ネタバレ】「硝子の塔の殺人」 蒼月夜のおすすめ推理小説を紹介

小説

「硝子の塔の殺人」のあらすじや登場人物のことをネタバレで書きます。

その他、本屋大賞や「硝子の塔の殺人」に出てくる、蒼月夜のおすすめ推理小説のこと、映画と文庫本のことも書きました。

いまえださく
いまえださく

よろしかったら、お付き合いください。

 



  1. あらすじ
  2. 登場人物
    1. 神津島 太郎(こうづしま たろう)
    2. 加々見 剛(かがみ つよし)
        1. 蝶ヶ岳神隠し事件とは?
    3. 酒泉 大樹(さかいずみ たいき)
    4. 一条 遊馬(いちじょう ゆうま)
    5. 碧 月夜(あおい つきよ)
    6. 巴 円香(ともえ まどか)
    7. 夢読 水晶(ゆめよみ すいしょう)
    8. 九流間 行進(くるま こうしん)
    9. 左京 公介(さきょう こうすけ)
    10. 老田 真三(おいた しんぞう)
    11. 一条 美香(いちじょう みか)
  3. 本屋大賞
  4. 「硝子の塔の殺人」に出てくる小説
      1. 刑事コロンボ
      2. オリエント急行殺人事件
      3. アクロイド殺し
      4. そして誰もいなくなった
      5. 占星術殺人事件
      6. 十角館の殺人
      7. 不可能犯罪捜査課
      8. パディントン発4時50分
      9. 鏡は横にひび割れて
      10. 火曜クラブ
      11. 空飛ぶ馬
      12. ビブリア古書堂の事件手帖
      13. 珈琲店タレーランの事件簿
      14. モルグ街の殺人
      15. エジプト十字架の秘密
      16. Yの悲劇
      17. 集茶色のパステル
      18. シャーロック 忌まわしき花嫁
      19. 綾辻行人の「館シリーズ」
      20. 斜め屋敷の犯罪
      21. 暗闇坂の人食いの木
      22. 時計館の殺人
      23. 探偵が早すぎる
      24. りら荘事件
      25. キングを探せ
      26. 11枚のとらんぷ
      27. トランプ殺人事件
      28. 踊る人形
      29. ナイブズ・アウト|名探偵と刃の館の秘密
      30. 狙った獣
      31. THINK OF NUMBER
      32. 十字屋敷のピエロ
      33. 8の殺人
      34. 人狼城の恐怖
      35. 長い家の殺人
      36. インシテミル
      37. 仮題・中学殺人事件
      38. 最後のトリック
      39. 9枚の挑戦状
      40. 神様ゲーム
  5. 「硝子の塔の殺人」の映画と文庫本
  6. さいごに

あらすじ

数十億とかなんのそのなモノすごいお金持ちで、ものすごくミステリ小説が好きなんだけど、悲しいかな文才がからっきしな人がいました。

その人が有り余る財力を使って「硝子の塔」を作り、そこへ医師や名探偵、霊能力者や小説家など、いかにもミステリ小説に出てきそうな人たちを招待します。

で、その「硝子の塔」で殺人事件が起こる話です。

いまえださく
いまえださく

はしょりすぎですか?(笑)

わたしは単行本を読ませていただきましたが、「硝子の塔の殺人」がおもしろいのは406ページからだと思います。

医師の一条遊馬が展望室に閉じ込められてから、今までの伏線を回収していくのがおもしろかったです。

登場人物

神津島 太郎(こうづしま たろう)

館の主人。壱の部屋。
トライデントの開発者。

いまえださく
いまえださく

トライデントとは、遺伝子治療の歴史を変えた製品です。

トライデントは、薬剤を適切な場所、量、作用時間で届けることができる技術です。

槍の刃を変えるかのように、円錐状のナノ製剤の先端部分の分子構造を細かく変化させることで、様々な細胞のレセプターに結合し、DNAを細胞核まで送り込むことを可能にしました。

トライデントのおかげでガンや多くの難病の治療が根本的に変わりました。


神津島太郎はトライデントのおかげで、毎年数十億の特許使用料を手に入れている。
いかつい顔で、真っ白なあごひげ姿。
元、帝都大学生命工学科の教授でノーベル賞受賞を期待されている。
5年前に心筋梗塞を起こし、冠動脈バイパス手術を受けている。
ミステリフリークで、ミステリコレクター。「神津島コレクション」はマニアの間で有名です。

加々見 剛(かがみ つよし)

長野県警捜査一課の刑事。弐の部屋。
「蝶ヶ岳神隠し事件」の捜査を担当していました。
いや、全部ウソの経歴なんですけど。

蝶ヶ岳神隠し事件とは?

犯人は冬樹大介。
ペンションの主人が、消えても問題にならない被害者を見繕って殺していました。
冬樹大介は長野県出身で、高校卒業後に東京の工場に就職し、30歳になるときに会社がつぶれました。
その数年後にペンションの経営者になるまでの経歴は不明です。

事件が明るみに出て、東京に「冬樹大介」と名乗る人物がいたことがわかります。
ただ、この「冬樹大介」はすでに亡くなっていました。
本物の「冬樹大介」は、工場がつぶれたあと東京でホームレスをしていました。
今から15年前に路上で凍死していたので、今から13年前に起こった「蝶ヶ岳神隠し事件」の犯人ではありません。

ペンションで人殺しをしていたのは「冬樹大介」ではありませんでした。
冬樹大介は、戸籍を売っていたので、誰かが「冬樹大介」になりすまし、ペンションで人殺しをしていたことになります。
冬樹大介が戸籍を売ったり亡くなっていたのがわかったのが、容疑者死亡で書類送検し、捜査本部が解散したあとでした。なので警察は、この事件を突っ込んで調べませんでした。

偽の「冬樹大介」の外見は、はっきりしていません。
いつもマスクをしていて、ふちの太い眼鏡をかけていました。ペンションに宿泊したことがある人は、口をそろえて「年齢不詳だった」と証言しています。

酒泉 大樹(さかいずみ たいき)

料理人。参の部屋。
たいきは、ともえがすきぃー。
初めの方はナイスガイだったのに、終わりの方はかなりのポンコツになります。

一条 遊馬(いちじょう ゆうま)

医師。肆の部屋。
175cm。
妹の介護でフルタイム勤務ができません。
普段はふもとの町に住んでいて、週に二、三回、神津島太郎の診察をしています。
蒼月夜とシャーロック&ワトソンコンビを組むことになります。

碧 月夜(あおい つきよ)

名探偵。伍の部屋。
名探偵というよりも、ミステリオタク。
身長175cmくらいの長身。二十代半ばの女性。
ショートカットヘアで細く高い鼻筋、薄く形の良い唇、タレ目の二重の持ち主。
「IT企業社長バラバラ殺人事件」を解決しました。
話の途中で、いろいろと推理小説を紹介してくれる。

巴 円香(ともえ まどか)

メイド。陸の部屋。
硝子の塔に住み込みで働いている。
二十代後半の女性。童顔なので未成年のようにも見える。
丸顔にコケティッシュな笑顔が得意技。

いまえださく
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ちなみにコケティッシュとは、

男性を引きつける動作や、物腰が色っぽいさま、のことです。

夢読 水晶(ゆめよみ すいしょう)

霊能力者。漆の部屋。
霊能力を使って事件を解決する「霊能探偵事件ファイル」というテレビ番組に出演しています。
「ギャーギャー」と、うるさいおばちゃんで、何かあるたびに「ギャーギャー」と騒ぎます。

九流間 行進(くるま こうしん)

小説家。捌の部屋。
73歳。元一級建築士です。
デビュー作は「密室遊戯」。
二作目は「開かずの扉を破る手」で、「開かずの扉を破る手」には名探偵の「戸塚 開(とつか かい)」が登場する。誰それ?
戸塚シリーズの最高傑作は「透明の鍵」だそう。
蒼月夜いわく、「『透明の鍵』は密室ミステリの最高峰!」らしいです。

左京 公介(さきょう こうすけ)

編集者。玖の部屋。
月刊・超ミステリの編集長です。
活躍する場があまりない人でした。

老田 真三(おいた しんぞう)

執事。拾の部屋。
神津島太郎の良い協力者です。
この人も、あまり活躍する場がありませんでした。

一条 美香(いちじょう みか)

一条遊馬の妹。
最後のエピローグに登場します。

本屋大賞

「硝子の塔の殺人」は2022年本屋大賞の8位です。

ちなみに2022年本屋大賞の受賞作品は以下の通りです。

大賞 同志少女よ、敵を撃て 逢坂 冬馬 著

2位 赤と青とエスキース 青山 美智子 著

3位 スモールワールズ 一穂 ミチ 著

4位 正欲 朝井 リョウ 著

5位 六人の嘘つきな大学生 浅倉 秋成 著

6位 夜が明ける 西 加奈子 著

7位 残月記 小田 雅久仁 著

8位 硝子の塔の殺人 知念 実希人 著

9位 黒牢城 米澤 穂信 著

10位 星を掬う(すくう) 町田 そのこ 著

何度おぼえようとしても飛んでいく「掬う」。あいかわらず「掬う(すくう)」が読めなかったので、自分のために「かな」をふっておきました(笑)

このランキングの中で読んでいるのは、大賞の「同志少女よ、敵を撃て」と2位の「赤と青とエスキース」と9位の「黒牢城」ですが、個人的に「今回読ませていただいた8位の『硝子の塔の殺人』の方が2位の『赤と青とエスキース』よりも好きかなぁ」という感じです。

こんな感じで個人的な順位を考えるのも面白いですね。「次は何を読もうかな?」となりますし。

どうでもいいんですけど、次は「六人の嘘つきな大学生」を読みたいと思っています。

みなさんは2022年本屋大賞のどの作品がオススメなんでしょうか?

「硝子の塔の殺人」に出てくる小説

「硝子の塔の殺人」には、いろいろと推理小説のタイトルや解説が出てきますが、蒼月夜が自分の推理を披露しているときに推理小説のタイトルや解説が出てくることが多いです。

ほぼ、蒼月夜のオススメと言っていい、「硝子の塔の殺人」に出てきた推理小説を紹介します。

刑事コロンボ

ピーター・フォーク主演のサスペンスシリーズ。
ケーブルテレビでドッカンバッカンなアクション映画ばかりを見ていたころ、カレーの福神漬け的な位置づけで「刑事コロンボ」はたまに見ていた記憶があります。
よれよれのアイボリー色のコートを着て「うちのカミさんがね」というセリフが印象的でした。

オリエント急行殺人事件

アガサ・クリスティの名作ミステリー。
オリエント急行で起こった殺人事件を私立探偵のエルキュール・ポアロが捜査します。
でも、乗客全員に完璧なアリバイがあるという、いい感じのストーリー。
1974年に映画化されており、2017年にも映画化されています。
2017年の映画にはジョニー・デップが出てますね。
わたしは小説を読んだこともありませんし、映画も見たことがありません。

アクロイド殺し

アガサ・クリスティが1926年に発表した6作目の長編推理小説。
エルキュール・ポアロのシリーズ作品の3作目です。
昔、ちょっとだけ読みました。
「アクロイド殺し」に絡んで出てくるフェア・アンフェア論争を調べていて、嫌になって「アクロイド殺し」自体を辞退した記憶があります。

そして誰もいなくなった

これもアガサ・クリスティです。
絶海の孤島を舞台にした、クローズド・サークルの代表作です。
10人の登場人物がすべて死ぬことで題名の「そして誰もいなくなった」を回収するストーリーになっているそうです。
わたしは読んでいません。
「そして誰もいなくなった」は、アガサ・クリスティの作品の中でも評価が特に高いそうなので、読んでみようと思います。

占星術殺人事件

1981年に発表された、島田 荘司(しまだ そうじ)のデビュー推理小説です。
人気の御手洗 潔(みたらい きよし)シリーズの第1作。
「占星術殺人事件」というワードは、「硝子の塔の殺人」で多く出てきました。
かなり出てきたワードで頭にこびりついている割に、わたしはまだ読んでいないので、読んでみようと思っています。

十角館の殺人

綾辻 行人(あやつじ ゆきと)のデビュー作の長編推理小説です。
「館シリーズ」の第1作。
日本のミステリー界に大きな影響を与えて、新本格ブームを巻き起こしたとされています。
「硝子の塔の殺人」の作中でも何度も「館シリーズ」のことが出てきます。
わたしは読んだことがないので、「十角館の殺人」は読んでみようと思っています。

不可能犯罪捜査課

スコットランドヤードに設置された「不可能犯罪捜査課」の活躍を描いたシリーズ作品を中心にした、ジョン・ディクソン・カーの短編集です。
奇妙な事件を専門に担当する、ロンドン警視庁D3課のマーチ大佐が活躍します。

パディントン発4時50分

ミス・マープルって人が書いた小説かと思っていたら、この「パディントン発4時50分」もアガサ・クリスティの推理小説でした。1957年に刊行されています。
マギリカディ夫人が、ミス・マープルに会いに行くためにパディントン駅発の4時50分の列車に乗ることからこの題名のようです。

鏡は横にひび割れて

この「鏡は横にひび割れて」もミス・マープル。で、アガサ・クリスティ作。
ミス・マープル、シリーズの長編第8作目です。

火曜クラブ

これもそう。アガサ・クリスティ&ミス・マープル。
1932年に刊行されたアガサ・クリスティの短編集です。
さすがにここまでアガサ・クリスティ・ビームを撃ち込まれると、「一回はアガサ・クリスティを読まなくてはいけないな」みたいな感じになってきました。だから読みます、近いうちに、きっと、たぶん。

空飛ぶ馬

北村 薫さんのデビュー作。
女子大生の周りで起こる微々たる謎を落語家が謎解きするストーリーです。
探偵がガツガツと事件にかかわっていかない、安楽椅子探偵スタイルの小説のようです。
わたしは読んでいません。
がしかし、
「日常が物語に変わる、その瞬間を鮮やかに浮かび上がらせた名品」とのこと。
こんなことを書かれると、読んでみたくなりますね。

ビブリア古書堂の事件手帖

三上 延(みかみ えん)さんのミステリ小説のシリーズです。
「ビブリア古書堂の事件手帖」は、日常の謎を追うビブリオミステリです。

いまえださく
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ビブリオミステリとは、本を題材にしたミステリのことです。

古書店、図書館や出版社など、小説の舞台はさまざまです。

「ビブリア古書堂の事件手帖」の作中に出てくる古書は実在するものだそうです。

珈琲店タレーランの事件簿

「珈琲店タレーランの事件簿」は、岡崎 琢磨(おかざき たくま)さんによる、推理小説シリーズです。
京都の小路の一角にひっそりと店を構える珈琲店タレーランがあります。
その珈琲店タレーランに理想のコーヒーを求める青年が偶然入り、女性のバリスタと出会い、店に持ち込まれる日常の謎をバリスタの彼女が解き明かしていくミステリー小説とのこと。

モルグ街の殺人

エドガー・アラン・ポー。
「ミステリの歴史は「モルグ街の殺人」から始まった」と、蒼月夜が言っていました。
1841年に発表されたエドガー・アラン・ポーの短編推理小説で、「モルグ街の殺人」は推理小説の原型を作りだしたそうです。
「モルグ街の殺人」は、密室殺人を扱った、最初の推理小説だと言われています。
本作に登場する探偵のオーギュスト・デュパンは、世界初の名探偵で、シャーロック・ホームズの原型だそうです。
「モルグ街の殺人」のウンチクを読むと、何やら盛りだくさんでスゴいので一度読んでみようと思います。

エジプト十字架の秘密

エラリー・クイーンの長編推理小説で、国名シリーズの第5作目です。

国名シリーズとは、タイトルに国名が入っているシリーズのことです。
国名シリーズとされるものは、9作品だったり、10作品だったりしますが、9作品とする方が正しいようです。
以下、9作品+1作品のタイトルです。

1.ローマ帽子の謎
2.フランス白粉の謎
3.オランダ靴の謎
4.ギリシャ棺の謎
5.エジプト十字架の謎
6.アメリカ銃の謎
7.シャム双生児の謎
8.チャイナ橙の謎
9.スペイン岬の謎

10.ニッポン樫鳥の謎

「ニッポン樫鳥の謎」は国名シリーズだったり違ったりするようです。
ちなみに「樫鳥」ってなんぞ? という話しですが、「カケス」のことです。
カケスは物まね上手なカラス科の鳥です。

あと「シャム双生児の謎」の「シャム」ってなんぞ? ですけど、今のタイの旧国名でした。
わたしは知りませんでしたが、1939年に国名がタイになったそうです。

Yの悲劇

1932年に発表されたエラリー・クイーンの長編推理小説です。
「Yの悲劇」は、探偵ドルリー・レーンが活躍する「悲劇4部作」のうちの一つで、バーナビー・ロス名義で発表されています。
また「Yの悲劇」は、ホワイ・ダニット=なぜおこなったのか? が特徴的な推理小説のようで、なぜマンドリンを凶器に選んだのかが、ホワイ・ダニットになるようです。

集茶色のパステル

「焦(こげ)」が読めませんでした。
とかはどうでもいいんですが、「焦茶色のパステル」は、岡嶋 二人(おかじま ふたり)さんのデビュー作の長編推理小説です。
牧場主と競馬評論家、サラブレッドが銃殺されるという、競馬を題材とした内容です。
1982年、第28回の江戸川乱歩賞を受賞しています。
おもしろそうなので、いつか読むリストに入れておきます。

シャーロック 忌まわしき花嫁

本ではなく、イギリスの放送局BBCが制作したテレビドラマ「SHERLOCK」の特別編です。

綾辻行人の「館シリーズ」

中村 青司(なかむら せいじ)は、1939年5月5日、大分県に生まれた建築家です。
奇妙な館を設計したことで有名になりました。
「館シリーズ」では、中村青司が設計した奇妙な館で連続殺人事件がおきます。
その謎を、素人探偵の島田 潔(しまだ きよし)が解き明かしていくというストーリーです。

斜め屋敷の犯罪

1982年に発表された島田 荘司(しまだ そうじ)さんの推理小説です。
代表作の「占星術殺人事件」に続く、御手洗潔シリーズの第2作目。
「斜め屋敷の犯罪」のあらすじは、宗谷岬にわざと傾けられて建てられた「斜め屋敷」と現地の人から呼ばれている館で、連続密室殺人事件が起きるというものです。

暗闇坂の人食いの木

「暗闇坂の人食いの木」も島田荘司さんによる推理小説です。
さらし首の名所に立つ樹齢2000年の大楠の謎に、名探偵の御手洗潔が挑戦するというストーリーです。
あらすじをサクッと読みましたが、「斜め屋敷の犯罪」よりは「暗闇坂の人食いの木」の方が個人的におもしろそうです。

時計館の殺人

蒼月夜がいちばん好きな「館シリーズ」の第5作目。
「時計館の殺人」のあらすじは、10年前に亡くなった少女の幽霊と交信するために、少女の幽霊が出る館に泊まり込んだら殺人事件がおこるというものです。

探偵が早すぎる

井上 真偽(いのうえ まぎ) さんによる推理小説です。
「事件を未然に防ぐ探偵が登場する」と蒼月夜が作中で解説していました。
早すぎる探偵とは千曲川という人物のことで、千曲川は殺人のトリックをトリックで仕返し、事件が起こる前に事件を解決してしまう特殊な探偵です。
それでおもしろさが成立するのか、なんかよくわかりませんが「事件が起こる前に解決」とか斬新ですよね。
いつか読むリストに入れておきます。

りら荘事件

鮎川哲也さんによる推理小説です。
秩父にある山荘「リラ荘」に集まった芸大生が殺人事件に巻き込まれる内容で、犯行現場にはトランプのスペードのAが残されるという正統派の推理小説です。
「りら荘事件」は、本作で九流間が、月夜と遊馬をトランプミステリ談義に誘ったときに出てきた本のタイトルでした。
ちなみに「りら荘事件」と「リラ荘殺人事件」は同じものだそう。出版社でタイトルが違うだけのようです。

キングを探せ

「キングを探せ」は、法月綸太郎さんによる推理小説です。
「キングを探せ」の内容は、4人の男が交換殺人を計画しようとカラオケボックスに集合し、動機から足がつかないようにトランプのカードで誰が誰をターゲットにするか決めていくというものです。

11枚のとらんぷ

泡坂 妻夫(あわさか つまお)さんによる推理小説です。
「11枚のとらんぷ」の内容は、マジックショウの仕掛けから出てくるはずだった女性が、自室のマンションで殺されていたというもので、マジックとミステリを合わせた長編推理小説です。

トランプ殺人事件

「トランプ殺人事件」は、竹本健治さんによる推理小説です。
IQ208の天才少年囲碁棋士の牧場智久が活躍する、密室・暗号ミステリです。

踊る人形

1905年に刊行された「シャーロック・ホームズの帰還」に収録されている短編小説です。
シャーロック・ホームズのシリーズは56の短編小説があり、「踊る人形」は27番目に発表された作品です。

ナイブズ・アウト|名探偵と刃の館の秘密

映画です。
007を演じたダニエル・クレイグが、名探偵を演じています。
アマゾンのプライムビデオの評判は良いです。一度、鑑賞させていただこうと思います。

狙った獣

「狙った獣」は、アメリカの女性ミステリ作家、マーガレット・ミラーによる推理小説です。
マーガレット・ミラーは、夫のロス・マクドナルドとともに、心理サスペンスの作品を数多く生み出しました。
「狙った獣」は1956年のエドガー賞長編賞を受賞しています。

THINK OF NUMBER

邦題「数字を一つ思い浮かべろ」。
アメリカの作家、ジョン・ヴァードンのミステリ小説です。
「数字を一つ思い浮かべろ」と書かれていた封書を受け取り、「658」と思い浮かべた男が封筒を開いたら「658」と書かれていて、そのあと連続殺人事件に発展する、というミステリです。
おもしろそうなので読みたいです。

十字屋敷のピエロ

1989年に刊行された、東野 圭吾さんの推理小説です。
武宮産業の社長一家が暮らす十字屋敷で惨劇が起き、ピエロ人形の視点を交え語られる推理小説です。
意外な結末が用意されているらしく、古い作品ですが読んでみようと思っています。

8の殺人

「8の殺人」も1989年に刊行された長編ミステリで、我孫子武丸さんのデビュー作です。
通称「8の字屋敷」で起きたボウガン連続殺人事件を、速水警部補が推理マニアの弟妹と難解な謎に挑戦する推理小説です。
「8の殺人」は、真相が二転三転するストーリーということで、個人的に好みの内容です。いつか読みたい。

人狼城の恐怖

二階堂 黎人(にかいどう れいと)さんの推理小説です。
全4巻。総ページ数4000ページ越え。とか読む気が……(笑)
普通の小説でも推理小説でも、個人的に500ページくらいあるとキツイ。「おもしろかった」よりも、達成感の方が大きくなるからです。
たぶん、読ませていただくことはないんじゃないかなぁ、と思います。すいません。

長い家の殺人

歌野 晶午(うたの しょうご)さんのデビュー作です。
「消失死体が元に戻る!?」と、どこを調べても書いてありました。
完璧な密室とアリバイのもとで殺人劇が発生するストーリーで、大胆なアイデアとか、ミステリーの原点と「占星術殺人事件」の著者、島田荘司さんが絶賛しております。
ただ個人的には、「長い家の殺人」を読む前に、「葉桜の季節に君を想うということ」が読みたいです。

インシテミル

2007年に発行された、米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)さんの推理小説です。
クローズド・サークルの小説として有名で、孤立した実験場「暗鬼館」を舞台とした「デスゲーム」を主題としたミステリ小説です。
2010年に「インシテミル 7日間のデスゲーム」というタイトルで映画化されています。
映画をチラッと見たことがあるような気がしますが、あまり……。すいません。

仮題・中学殺人事件

辻 真先(つじ まさき)さんの推理小説です。
「この推理小説中に伏在(ふくざい)する真犯人は、きみなんです」という、名フレーズがあるそうです。
ちなみに「伏在」とは、ひそんでいること、表面に出ずに存在すること、です。初めて聞きました。
「仮題・中学殺人事件」の内容は、漫画の原作者が殺されて、中学生が事件を解決していくものだそうです。

最後のトリック

深水 黎一郎(ふかみ れいいちろう)さんの推理小説。2014年に発行されています。
「読者が犯人」というトリックのアイデアを2億円で買ってほしい――と、スランプ中の作家の元に手紙が届き、手紙の主は「命と引き換えにしても惜しくない」と訴えます。
どこを読んでも、こんな風に紹介されています。
「読者が犯人」とは何ぞや? で面白そうなのですが、何故かやたらと評価が低いのはどうして?

9枚の挑戦状

辻 真先さんの1997年の推理小説です。
本書では、読者以外、全員が犯人と紹介されていました。

神様ゲーム

2005年に発行された、麻耶 雄嵩(まや ゆたか)さんの推理小説です。
衝撃的な展開で、子供向けレーベルとは思えないほど後味が悪い作品だそうです。読みたい。
内容は、小学生の主人公の周辺で起きる不可解な事件を同級生とともに追うというものです。
「子供向けのレーベルで後味が悪い」とか最高! いつか読むリストに入れておきます。

「硝子の塔の殺人」の映画と文庫本

今は、2023年7月6日ですが、「硝子の塔の殺人」は映画化もされていませんし、文庫本も出ていません。
文庫本は、そろそろ出版されそうな気がします。「硝子の塔の殺人」の単行本が発売されてから2年経ちますので。

映画化されたら、蒼月夜を演じるのは、小松菜奈さんで良いんじゃないかなぁ、と個人的に。
もちろん、一条遊馬は菅田将暉さんで(笑)

蒼月夜の身長が175cmぐらいの設定なのですが、高すぎ。そんな身長の女優さんがなかなかいません。
知ってるお名前の女優さんで170cmを超えているのは、菜々緒さん、榮倉奈々さんと杏さんだけ。かなりの高身長と思える杏さんでも174cmです。

菜々緒さんはとても蒼月夜のイメージなのですが、ただいま菜々緒さんは34歳です。
蒼月夜は25歳なので、蒼月夜のイメージに菜々緒さんは落ち着きがあり過ぎます。個人的に。

という、どうでもいい話でした。

いやでも楽しくないですか? 映画化されたら、この役はこの人だ!! を想像するのって。

さいごに

あらすじのところでも書きましたが、406ページからの伏線回収がおもしろかったです。

単行本の「硝子の塔の殺人」は498ページもあり、正直なところ、途中で失速気味なところもありました。
また、ちょっぴり伏線に気づかないフリをするという優しさも必要ですが、個人的には苦も無く楽しく最後まで読ませていただきました。

あとは、「硝子の塔の殺人」の中で出てくる小説を知ることができたのが良かったです。これから読む本の参考になりましたから。

内容も良し、おもしろそうな小説を知ることができて良し、な「硝子の塔の殺人」でした。

いまえださく
いまえださく

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。