「殺戮にいたる病」と検索してしまったがために最悪な結末になった話

小説

勘がいい人にはネタバレになると思いますので、先を読んでいただきたいけれど読まないでください。

また、「殺戮さつりくにいたる病」の内容が最悪なのではありません。

「殺戮にいたる病」と検索し「稔は○○○」というワードを知ってしまったがために、「殺戮にいたる病」の結末が最悪な結末になってしまったわたしが最悪な気持ちになった話です。

知りすぎてしまったわたしには最悪の小説となった「殺戮にいたる病」でしたが、知りすぎていなかったらきっとおもしろく読めたはず。

現実でも小説の中でも、知りすぎていいことなんてないのかもしれません。

だから、「殺戮にいたる病」は知りすぎずに読んでいただきたいです。

 



「殺戮にいたる病」って検索しちゃダメ

youtubeを見ていたときのこと、2ちゃんねる開設者のひろゆきさんが「殺戮にいたる病」の話をされていたので知った、「殺戮にいたる病」という小説。

わたしは自己啓発や実用書のたぐいばかり読んでいて小説を読みません。自己啓発や実用書のたぐいを読むときは大体「どんな内容かなぁ?」なんて検索します。そこで小説初心者のわたしは「『殺戮にいたる病』ってどんな本?」なんて検索してみることにしました。これがもうダメ。

そのサイトでは、いきなり「稔は○○○」と書いてありました。「いやいやだから、稔が○○○ってなんやねん」と。

読む前なので当たり前のごとく「稔は○○○」の意味はわかりません。これを読んでいる方もわかりませんよね。わからないので逆に「稔って○○○なんだ」が頭に残りませんか?

そんなこんなで「稔は○○○」が頭にこびりついたまま、いつも読んでいる自己啓発の本ではあり得ない小さな文字で書かれた260ページもあるノベルスの「殺戮にいたる病」を「稔は○○○」というワードを全開で考えながら読み進めることになりましたが、これがもう苦痛&台無し。

目がとてもショボショボするという・・・・・・。

ものの数十ページでなんとなくオチがわかっちゃうという・・・・・・。

結局、想像どおりのオチだったという・・・・・・。

初版が1992年と古い「殺戮にいたる病」。「みんなもう読んだでしょ?」と考えたのか、そのサイトにはネタバレ注意とかはなく、普通に「稔は○○○」なんて書いてありました。

小説初心者がショボショボしながらでも「稔は○○○」でオチがなんとなくわかりました。

いまえださく
いまえださく

だから

「殺戮にいたる病」って検索しちゃダメです

稔のターンはすっ飛ばす

「殺戮にいたる病」の流れは、「稔さん」、「雅子さん」と「樋口さん」それぞれのターンで進んでいきますが、殺戮にいたる稔さんのターンがエグい、文章がとてもエグい。

「ネガティブなニュースばかり見ていると、ネガティブになりますよ」というのが「殺戮にいたる病」を読み終える前に体験できるほど稔さんのターンはエグいです。なので、エグいのが苦手な人は、稔さんのターンは思い切ってすっ飛ばす、というのもギリ有りかと。

読んでいて「?・?・?」となったら、稔さんのターンをナナメ読み。エグくなったら雅子さんか樋口さんのターンへ進めても楽しめるんじゃないかと思います。

いまえださく
いまえださく

読んじゃいけないのは最後のページ

最後のページまではすっ飛ばさないで

「叙述トリック」って検索しちゃダメ

「殺戮にいたる病」を読んで、叙述じょじゅつトリックというワードを知りました。

今のさく
今のさく

叙述トリックとは、思い込みや先入観などを利用して、読者を誤った解釈に導くトリックです

叙述トリックが仕掛けられた小説は、人物の性別や年齢、時系列や場所などを巧みに隠して読者を欺き、衝撃の結末へ導きます

あらかじめその小説に叙述トリックが仕掛けられたことを知っていれば、叙述トリックを見抜くことは難しくないそうです。うん、確かに。

また、その作品に叙述トリックが仕掛けられていることを知って読んでしまうと、醍醐味である驚きが失われるそうです。うん、確かに。

「殺戮にいたる病」が「叙述トリック」の小説とは知りませんでしたし、「叙述トリック」というワードすら知りませんでしたが、「稔は○○○」がまさに叙述トリックを見抜くワードで、醍醐味だいごみである衝撃の結末を「ふ~ん」にしたワードでした。

叙述トリックの作品は「叙述トリックである」ことが最大のネタバレになるとのこと。

叙述トリックが売りの小説は、「衝撃の結末」とか「驚きの仕掛け」などと紹介されていることが多いそうです。

いまえださく
いまえださく

「叙述トリックの小説を読んでみたいなぁ」

「どんな叙述トリックの小説がオススメなんだろ?」と思っても

「叙述トリック オススメ」って検索しちゃダメという・・・・・・ジレンマですね

まとめ

わたしがやらかした、「殺戮にいたる病」と検索することはダメダメです。どこで叙述トリックを見抜くワードが手に入るかわかりませんから。

勘の鋭い人は「叙述トリック」と検索するのも危険なんでしょうが、それだと叙述トリックの小説を読みたいときに何の手掛かりもないまま目隠しして狙いを定めないといけません。

なので、「叙述トリック オススメ」を検索するのはオッケー。「叙述トリック オススメ」で出てきた「作品名」を検索するのはやめたほうがいいと思います。

どれだけ巧みに時系列や人物の年齢を隠されても「稔は○○○」のおかげ様で「衝撃の結末」にはならずに「あぁ、やっぱりな」という結末になった、わたしの初叙述トリック小説「殺戮にいたる病」。

「殺戮にいたる病」のレビューを読ませていただくと、「最後のページを読んだあとに『えっ!?』となって、エピローグを読み返したよ」なんて書かれているのをよく見ますが、わたしはエピローグへ戻ることはありませんでした。

ただし、「こんな結末なんだろうなぁ」と、ひたすら目をショボショボさせながら小さな文字を読み続けた260ページ、ものすごい達成感があったのは言うまでもありません。

そして、わたしは一生忘れることはないでしょう・・・・・・「稔は○○○」というワードを(笑)

いまえださく
いまえださく

以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。