「『話し方のベストセラー100冊』のポイントを1冊にまとめてみた。」4位と5位を紹介します

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前回、「『話し方のベストセラー100冊』のポイントを1冊にまとめてみた。」の1位から3位までを紹介しました。

今回は、4位と5位を紹介します。

4位 「いい質問」で話を引き出す

5位 「鉄板ネタ」で雑談がとぎれず盛り上がる

それでは、順番に紹介いたします。

4位 「いい質問」で話を引き出す

「話し上手は聞き上手」なんて言われますが、あれは正解です。

聞き上手は、相手が話したいことを上手に質問して気持ちよく話させてあげる、質問名人のことです。

質問には、「相手に気持ちよく話してもらえる」というメリットがあります。

また、「あなたに関心がありますよ」と、こちらの姿勢を示すこともできます。

質問には、相手の話を広げたり進めたり、相手の話を深く掘ったりすることができるメリットがありますので、円満な人間関係に質問はかかせません。

質問の形式は2つあります。

クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンです。

クローズドクエスチョン

クローズドクエスチョンは、イエスかノーの2択で答えられる質問や回答の選択肢が決められている質問のことです。

たとえば、「犬は好きですか?」だと、イエスかノーで答えられます。

「柴犬とシーズーとシベリアンハスキーだったら、どの犬を飼いたいですか?」だったら、柴犬と答えられますよね。

このように限られた選択肢で答えることができる質問が、クローズドクエスチョンです。

クローズドクエスチョンのメリットは、相手が答えやすいので相手の考えをすばやく正確に知ることができることです。

その一方で、相手が選択肢の中から回答するので、新しい発想や会話へ広がりにくいというデメリットがあります。

オープンクエスチョン

オープンクエスチョンは、イエスやノーなどの選択肢をもうけず、相手に自由に返答してもらう質問のことです。

例文

質問「どんな犬が好きですか?」

返答「大きな犬がいいです」

質問「なぜ大きな犬がいいのですか?」

返答「こう、がばっと抱き寄せてモフモフしたいので、小さい犬だとちょっとボリューム不足かなと(笑)」

質問「(笑)」「 確かにモフモフは大きい犬の方がやりがいがありますね。ちなみに、どんな犬種でモフモフしたいですか?」

返答「そうですね……。サモエドでモフモフしたいです。」

質問A「モフモフできる大きな犬はいろいろいると思うんですけど、なぜサモエドを選んだんですか?」

質問B「勉強不足でごめんなさい。サモエドってどんな犬なんですか?(笑) 教えていただけると助かります」 

質問Aと質問B、どちらを選択しても話は楽しく続けられると思います。

このようにオープンクエスチョンで質問すると、会話はどこまでも広がります。

相手の好きなこと嫌いなことを具体的に知ることができますし、相手の考えや気持ちを多く引き出すこともできます。

ただ、質問するほうにはそれなりのスキルは必要です。

相手からどんな返答がくるかわからないので、とっさの状況判断が必要になります。また、さまざまな知識や新しい情報に精通している必要もあります。

オープンクエスチョンは6W1Hを使う

オープンクエスチョンは6W1Hを使った質問しましょう。

6W1Hを使ったオープンクエスチョンのたとえ

When……いつ、どんなとき、どのタイミングで

いつから、犬を飼う予定ですか?」

・Where……どこ、どこに、どこで

どこで犬を飼うのですか?」

Who……誰、どの人、どんな人、どなた

誰と犬の話で盛り上がりたいですか?」

・What……何、どう、どんな

「犬を飼うときの課題はですか?」

・Why……なぜ、どうして

なぜ、犬を飼うのですか?」

・Which……どちら、どれ

どちらの犬小屋が好みですか?」

犬「ワンワン(どっちもイヤ)」

・How……どうしたら、どう、どうやって、どのように

どうしたら犬小屋を気に入ってもらえると思いますか?」

6W1Hを使って質問をすると会話が弾みやすくなります。

質問は具体的にする

相手に自由に答えてもらうオープンクエスチョンは会話がはずみます。

ですが、オープンクエスチョンは深く考えないと答えられないこともあります。

深く考えると疲れるので、オープンクエスチョンが続くと会話が止まるリスクが高くなります。

会話が途切れるときや、相手からの返答が遅れたり、曖昧になってきたときは、質問の内容を具体的にしましょう。そうすると、相手は返答しやすくなります。

例文

「最近、どう?」

具体的に

「最近、どんな仕事をしているの?」

例文2

「最近の株式市場について、どう思いますか?」

具体的に

「最近のトヨタ自動車の株式について、どう思いますか?」

5位 「鉄板ネタ」で雑談がとぎれず盛り上がる

雑談は会話の入り口となるため、相手が初対面でも緊張を解きやすくなります。

相手と雑談をする量が多ければ多いほどこちらの好感度は上がるので、人間関係を築いていくうえで雑談は大切です。

しかし、「何を話していいのかわからない」「途中で話が止まる」「面白い話ができないよー」「そもそも、初対面の人とは緊張して話ができない」などなど。雑談に苦手意識がある人もいらっしゃるはずです。

そのような人は、以下のネタ選びのポイントを参考にしてみてください。

ネタ選びのポイント

・返答に困らないネタを選ぶ。

・興味がありそうなネタを選ぶ。

・「そうですね」「ありますね」と、共感してくれるネタを選ぶ。

・身近なネタを選ぶ。

・当たりさわりがないテーマを選ぶ。

雑談が盛り上がる12のテーマ

どんな相手にも使える12のテーマ具体例

・食べ物

「おすすめのレストランを教えていただけませんか?」

・出身地

「わたしは○○出身なのですけど、○○さんは、どちらのご出身ですか?」

・旅行

「最近、どこか旅行に行かれました?」

・天気

「今日は昨日よりも暖かいですね」

・スポーツ

「わたしは学生時代に○○をしていました。○○さんは何かスポーツをされてました?」

・ペット

「インスタグラム見ました。犬を飼っていらっしゃるんですね」

・仕事

「最近、出社されるの早くありませんか?」

・健康

「コロナウイルスの感染者数が少しづつ減ってきましたね」

・身につけているもの

「その時計、シンプルでカッコいいですね。どこのブランドの時計ですか?」

・最近のニュース

「最近、○○が流行っているみたいですね」

・最近の自分や相手のこと

「最近、○○をはじめたんですけど、○○さんは、最近ハマっているものってありますか?」

・エンターテイメント

「おすすめの映画(本、音楽、動画)があったら、教えてくれませんか?」

さけるべきNGネタ

・政治や宗教など、個人の思想が深くかかわるテーマはNGネタです。

スポーツネタは鉄板ネタですが、特定のチームを称賛したり否定してはいけません。敵対するチームを応援するだけで不快になる人もいます。

「人それぞれ」が強く出るテーマは避けるべきでしょう。

・下ネタも、さけた方がいいネタです。

下ネタは相手を選ぶため、ネタとしてハードルが高いです。

相手の下ネタゲージの上限なんてわかりません。相手の許容範囲を超えた下ネタは場が不快になります。

違う話題で盛り上がった方がずっとマシですし安全日です。

・容姿や年齢もNGネタです。

女性に年齢を聞くのは失礼なことです。

また、「年齢よりも若いですね」とほめたつもりでも、幼く見える外見が相手にはコンプレックスかもしれません。

相手のコンプレックスなんて普通はわかりませんし、コンプレックスは基本的にかくすと思うので余計にわかりづらい。

コンプレックスは誰にもありますから、容姿や年齢のネタはさけた方がよいでしょう。

・悪口は絶対ダメなNGネタです。

悪口はひとり歩きしやすく、周囲の信頼がガタ落ちするのでやめましょう。

また、人の悪口を言うと、自発的特徴変換で自分が損をしますからやめましょう。

自発的特徴変換は、悪いことをした当人よりも、「あの人は○○だよ」と悪口を言っている人の方に、悪口を聞いた人がネガティブなイメージを抱く心理現象です。

・自慢話も笑えないNGネタです。

自慢話は、相手を不快にしかしません。

親しい間柄でも、自慢話をするときは、ひと言で終わらせるかユーモアを交えて笑い話にしましょう。

・お金の話もNGネタです。

収入や貯金など、お金の話は親しい間柄でもやめましょう。

収入が多いと嫉妬や誤解が生まれますし、少ないと見下されることがあるかもしれません。

・家庭の話もやめたほうがいいNGネタです。

家庭環境に悩みを抱えている人は案外いらっしゃると思います。

特に初対面の人とは家庭環境の話をしないほうが無難です。

さいごにまとめ

「『話し方のベストセラー100冊』のポイントを1冊にまとめてみた。」から、「4位『いい質問』で話を引き出す」と「5位『鉄板ネタ』で雑談がとぎれず盛り上がる」を紹介しました。

質問には、相手に気持ちよく話してもらえるメリットがあり、「あなたに関心がある」というこちらの姿勢を示すことができるメリットもあります。

どんどん相手に質問して、どんどん相手に気持ちよくしゃべってもらいましょう。

クローズドクエスチョンは選択肢が限られた質問です。

「犬はお好きですか?」と好きか嫌いで答えられる話からはじめて、相手に自由に回答してもらえるオープンクエスチョンで「どんな犬が好きですか?」と話を広げていけばいいでしょう。

オープンクエスチョンで会話をするときは、6W1Hを使うとGoodです。

When「いつから、犬を飼う予定?」

Where「どこで犬を飼う予定?」

……などなど。話を広く深く進めていきましょう。

オープンクエスチョンで会話が止まったら、具体的な質問にチェンジしましょう。

「最近、どう?」を「最近、腰の具合はどう?」のように。

雑談は会話の入り口です。鉄板ネタを用意して、どんどん雑談しましょう。

雑談が盛り上がるテーマには、食べ物、出身地、旅行、天気、スポーツ、ペット、仕事、健康、身につけているもの、最近のニュース、最近の自分や相手のこと、エンターテイメントなどがあります。

ネタの中にはさけるべきNGネタもありますから注意しましょう。

さけるべきNGネタには、政治や宗教、下ネタ、容姿や年齢、悪口、自慢話、お金、家庭環境の話などがあります。

いい質問と鉄板ネタでもっと会話を楽しみましょう。